介護職についている方の97%は、腰痛に悩まされていると言われている。
腰に負担のかかる姿勢を取ることが多い介護職の方にとって腰痛予防は、長く楽しく仕事を続けるためのカギになる。
腰痛になりやすいということは、腰を痛めやすい動作をしているということだ。
前かがみや中腰になったり、利用者さんの体を支えたり、無理な姿勢で入浴介助をしたり…といった動作が原因で腰痛を引き起こしている。
長時間、同じ姿勢を取ることも腰痛の原因になっている。
腰痛を予防するには、腰痛になりそうな動作を避けることが一番なのだが、仕事柄そうもいかない。
そこで、腰や足に必要以上に負担がかからないよう、体にかかる負担を分散させるため股関節を鍛えることをおすすめする。
股関節が固く、可動域が狭くなると腰への負担が大きくなるからだ。
股関節の動きをスムーズにするため、股関節の周りにある内転筋を鍛えると良いだろう。
簡単なストレッチで内転筋は鍛えられる。
椅子に深く腰掛け、両足は閉じたまま、かかとを少し持ち上げる。
かかとの外側が椅子の脚にあたるように、両足を開く。
かかとの外側で椅子の脚を押すようなイメージだ。
そのままの姿勢で膝を真ん中へ寄せ、次に外側に寄せるように、膝を動かす。
この時、リズミカルに動かすと良いだろう。
続いて、足をもう少し広げて両足のかかとの内側を椅子の脚につけ、同じ動作を20秒繰り返す。
これを1日5セット繰り返してみると股関節回しの筋肉が鍛えられて、腰にかかる負担を減らし、腰痛を予防できる。